今日こそ

昼型に戻そうと思って、僕も「シザーハンズ」は好きなので、「PLANET OF THE APES」を見てみました。世界を変える男のお話なのでデビッド・ボウイみたいなもんのはずで、最後は自由の女神像じゃなくてリンカーン像(?たぶん。見たことないけど。)でした。内容を知っていても楽しめて影響を与えてしまうのが「物語」の機能だとは思うけど、もう元がどんなだったかなんか忘れてるので、何がどう変わったかも分からなかったし、なぜリメイクされたのかも分かりませんでした。
何が出てこようとも、「物語」なんか全て地球の(白人の)人間のためのものなので、進化した猿も「人間」にしか見えませんでした。monkeyじゃなくてapeって言わないと怒られるらしく、monkeyは人間よりちょっとましなだけなんだそうです。apesは水が嫌いらしく、英語字幕がかなりいい加減なDVDもあるみたいです。基本的には奴隷制度にまつわるお話のはずなんだけど、黒人が一人も出ていなかった気がします。「人間」は常に差別意識を持っているものなので、そういう差別意識を克服する物語は魅力的なものだし、「人間」のためならapesは殺しても良いみたいなので、ヒューマニスティックな映画でした。God!とかJesus!ってのが一回ずつ出てくるのだけど、誰のことだろう?と思いました。
apesもplanet of the apesに住む「人間」も英語を話すらしく、言語の障害って映画にならないのかなあ、と思いました。SemonとかいうAdamにあたる何かも出てくるのに、バベルの塔の話はどこにいったんだ?と思いました。gunはpowerの象徴らしく、Human Beingsはintelligenceとともにviolenceを持つことになった、っていう「ジレンマ」を扱うお話なのだと思うけど、物語の推進力としての「嫉妬」って見てられねえなあ、と思いました。
初めて、eitherを「アイザー」って発音するのがちゃんと聞こえました。Human Beingsはけっこー罵倒されるので、そういう言葉を覚えるかもしれません。「匂うんだよ!」ってのは、smellとかstinkを使ったら良いらしいのだけど、使わねえんだろうなあ、と思いました。20th Century Foxのマーチング・スネアの音が鬱陶しくなってきました。水の中の爆発音ってああなるんだ、と、普通に感心しました。でも、異星で呼吸できることに驚く暇はなかったみたいです。
apesは、最初は、低音が付加された倍音の英語を話した方が、初登場のショッキングが演出されるみたいです。でも、観客が慣れたら普通の英語を話した方が良いみたいです。「冒頭のビデオ・レター」ってのは、宇宙空間と地球を隔てる「距離感」の演出に良いみたいなのだけど、なんで自動操縦とかじゃなくて、チンパンジーが操縦しないといけないのかはよく分かりませんでした。チンパンジーが操縦してる様子とか親指を突き出して「Good Luck」をしてるのとかは微笑ましかったです。

PLANET OF THE APES 猿の惑星 [DVD]

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シザーハンズ〈特別編〉 [DVD]

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世界を売った男

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